五色沼 諸橋近代美術館 | 鶴ヶ城 七日町通り | 飯盛山
福島・会津の旅

五色沼 諸橋近代美術館 

 福島県は大きく分けて、会津、中通り、浜通りに区分けされる。今回の旅は「会津」である。NHKの大河ドラマ「八重の桜」が思い出された。磐梯山の麓の雄大な景色とともに、会津の悲しい歴史にも触れられるであろう。現在、11月も三分の一が過ぎ、麓は標高が高い故寒く、紅葉のピークが過ぎてしまったことは、少々寂しい。しかし標高が低い会津若松市街は紅葉の真っ盛りである。
 仙台駅を降り、最初に向かう地は、裏磐梯。変化に富んだ山々、深い森、多くの湖沼。美しい景観が続く。磐梯朝日国立公園に指定され、その地に建つ住家、店舗、宿泊施設等は、自然に融合するようにいろいろ規制があるようだ。町で見かける赤色系の看板などは、地味な茶などに変更されている。コンビニなど人の目を引くよう考案された明るい発色のイメージカラーも、地味に変更されているのは、面白い。
 明治21年(1888)磐梯山噴火が起こり、現在の自然の様相を作り出すのだが、多くの方が亡くなり大きな被害も発生した。噴火が変化ある現在の自然の礎を造ったものの、森は破壊され荒れた原野となった。現在の森は噴火から数十年後、植林によって復活されたものだそうだ。緑豊かなこの地があるのは尊い人の努力の賜なのだ。

磐梯山 小さな沼?


五色沼
五色沼は泊まったホテルのすぐそばにある。磐梯山の噴火により大小数百の湖、沼が生まれた。五色沼はその中で緑や青、赤の色彩に染まる30余りの沼。沼の色は、水質、沈殿物、太陽の光、水生植物などがいろいろと関わって生まれるらしい。この水を持ち帰ってみても、自宅でこの色は再現することはできない。自然の織りなす妙なのである。
 いくつかの五色沼を結ぶ五色沼自然探勝路が整備され、約1時間ほどで各沼を巡ることができる。

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桧原湖
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五色沼(毘沙門沼)
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五色沼(毘沙門沼)
五色沼(毘沙門沼)
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五色沼(毘沙門沼)
五色沼の鯉
ハートのマークのある鯉がいるそうな。
その鯉を見ると幸せが訪れる。
紅葉はピークを過ぎた。



 
諸橋近代美術館
 諸橋近代美術館は、サルバドール・ダリを中心に作品を展示している。(アジアで唯一のダリ常設美術館と聞く) 柔らかく描かれた時計、溶けたような時計の作品を私達はよく目にすることがある。ダリはシュルレアリスム(超現実主義)の作家と呼ばれている。近代芸術は極めて難解だ。ダリもご多分に漏れず難解だ。しかしダリの作品自体は奇妙奇抜ではあるものの、どこか共感への糸口があるように思えてしまう。奇妙な夢や幻覚、常識を越えた超奇抜さの中に、理解できる実体のようなものを含んでいて、異次元の世界をダリは、私たちに橋渡してくれているように感じることがある。奇妙といえば、時に私達は非常識で無目的、分析できない曖昧模糊とした世界を見ることがある。それは夢。ダリの作品を見ていたらそんな夢に再度めぐりあうかもしれない。
 この美術館の外観は大変不思議な趣がある。正直始め、違和感があった。少々品がないと思った。色合いは国立公園内(磐梯朝日国立公園)であることから地味だが、形状がどうも自然と仲良しでなくて派手、公園内にそぐわないと感じた。後で聞いたら中世の馬小屋というイメージで作られたらしい。なるほど、そうみると面白い。ダリの美術館として相応しいと感じてきた。
右画像は諸橋近代美術館のチケット。ダリが描かれている。

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諸橋近代美術館
諸橋近代美術館脇の渓流
諸橋近代美術館の庭園に沿って流れる渓流 拡大
諸橋近代美術館と正面の池


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