▼南部鉄器 オーブンパン25/こだわりやさん.com


南部鉄器フライパン/オーブンパン25 ご質問にお答えします


フライパンに錆がでてきました。


もし錆が出たら、亀の子束子でよく洗い、火にかけ水分をとばし、薄く油を塗って、弱火に数分かけます。すぐに黒光りしてきます。数回繰り返すとより効果的です。(シーズニングといいます。 鋳鉄のお手入れ方法です)
 日頃の手入れが重要です。使用後洗い、火にかけ水分を飛ばす作業が一番大事です。また、できるだけ多く使うことが一番のお手入れとなります。
錆を必要以上に怖がらないようにしましょう。(錆は人体に無害です)




調理をしていてフライパンがこびりつくようになりました。


次のことをご確認ください。

調理において、最初の加熱で、フライパンに十分熱を行き渡らせているか。・・・不十分ですと熱ムラをおこし、こびりつきの原因となります。目安は例えば玉子を入れたときジュワという音がする温度です。この加熱、始めはできていても、慣れてくると忘れることがよくあります。

加熱しすぎていないか。・・・鉄器は蓄熱性が大変高いので、一度たくさんの熱が蓄えられます。たくさんの熱を蓄えた後は、中火でもかなりの熱量を放出します。ですので長い時間強火にしていますと、こげつきが発生することがあります。鉄器に十分熱が蓄えられましたら、火加減を調整して下さい。

表面にこげ・汚れが付着していないか。・・・お手入れが不十分でこげ・汚れが付着したまま次に鉄器を使用しますと、その「こげ・汚れ」が、入れた調理素材と反応し、さらなる「こげ・汚れ」へと連鎖していきます。よりこびりつきがひどくなります。また料理に黒いものが混入したりします。ですので、常にフライパンの表面をきれいに保つようにしてください。油がなじんだ状態とは、あくまでもきれいな表面においてのことです。(南部鉄器の表面は漆黒ですので、汚れが目立ちません。注意が必要です)
 使用後は、亀の子束子でゴシゴシとしっかり洗ってください。ひどい汚れの場合には、きれいにするのに次のような方法がございます。(実行後は表面に油を補給してください)
 ・中性洗剤を使用して下さい。
 ・フライパンに湯をはってしばらく煮立てます。(こげ等がはがれやすくなります。)
 ・重曹で磨きます。(重曹はやさしい研磨剤です)

冷蔵庫からすぐ出した温度の低い食材を使っていないか。・・・鉄器の表面を急激に下げてしまいます。この場合、蓄熱性の高い鉄器も対応できなくなり、こびりつくことがあります。できるだけ料理素材を常温に戻し、ご使用ください。

液体調味料をいれた時に。・・・塩・砂糖などを多く含んだ液体調味料の場合、熱い鉄板が急減に水分をとばし、残った成分と熱が反応して、こげつくことがあります。液体調味料を入れるのを後に回したり、食材をさっといれ、全体を早く絡めたりすることで、防ぐことができます。

たくさんの量の調理をしていないか。・・・例えば具材、ごはんの多いチャーハン。
たくさんの具材、ごはんを炒めていないか。大量に調理すると、熱量、油が足りなくなり、こびりつくことがあります。一度一人前程度を作り、快適な調理の感じを覚えた後、調理できる適量を見つけてください。

油ならしを均一に行なったか。・・・均一でない場合、こびりつきがおこることがあります。油ならしを表面に均一に行ってください。また調理の時に油を均一引いてください。

 鉄器は使用する過程で、鉄そのものが変質し、こびりつき・こげつくようになることは、絶対ありません。正しく、頻繁にお使い頂くことで、天然のノンスティック効果を引き出してください。




表面の黒い塗装がはがれてきましたが、大丈夫でしょうか。


南部鉄器の鋳鉄は、実はねずみ色をしています。その表面を漆黒の塗膜が被っています。この塗膜は年月を経ると、摩耗して自然と薄くなってきます。またヘラなどでの負荷を多くかけると、その時期をかなり早めます。しかしお使いいただくうちに、塗膜にかわり、油膜や酸化皮膜が被ってきます。錆びにくいフライパンへと変化していきます。また風情ある姿に変わっていきます。塗膜は薄くなっても、もしはがれてもご使用に問題はございません。また塗膜の劣化をあまり心配しないでください。自然の変化に任せて、お使い頂くのがよいと思います。塗膜はカシュー焼付塗装で、国の食品衛生法に則った安全なものです。もし体に入っても自然に排出されます。




フライパンに料理を入れっぱなしにしたら、料理の色が変わってしまいました。


 料理が冷めたまま入れておくと、鉄分が出過ぎて、料理の色や味を変えてしまいます。また錆の原因となります。フライパンに料理を入れたままにしないで下さい。調理が終わりましたら早めに容器等に移しかえて下さい。尚、色を変化させた成分は鉄ですので、体に害はございません。
 
 煮物の場合、野菜に含まれているアク(タンニン)が鍋がら出る鉄分と反応して黒くなる場合があります。(レンコン、ゴボウ、里芋、ほうれん草などアクが強いもの、またほとんどの野菜に多少なりとも含まれています。)またフラボノイド(ポリフェノールのひとつ。タマネギ、ブロッコリー等多くの野菜に含まれています)が含まれている野菜でも黒くなることがございます。体に悪いものではありません。鉄分が溶出している証とお考えください。気になるようでしたら、アク抜きを丁寧にすることで、少し緩和されると思います。




南部鉄器のフライパンって重いですね。

 南部鉄器は、鉄であり、鋳型に鋳鉄を流し込んで作るため肉厚となり、どうしても重くなります。しかしこの鉄という素材と肉厚の組み合わせが、熱を蓄える力となり、美味しさを生み出します。また鋳鉄の表面には微細な穴がたくさんあり、それらが油を保持して香ばしく焼き上げます。他の金属にはない性質です。さらに、南部鉄器の独自の質感は、鋳鉄の鉄肌と重さからあらわれでます。そこをご理解いただきたく思います。すべてのものには長所、短所がございます。何を大切に思い、どう選択するかだと思います。




「南部鉄器(鋳鉄)のフライパン」と「一般の鉄のフライパン」との違いを教えてください。

 まず、使いはじめの準備が違います。
南部鉄器・・・準備は油ならしのみです。
一般の鉄のフライパン・・・から焼きと油ならしが必要です。(から焼きは電磁調理器ではできません。から焼きが必要ない一般の鉄のフライパンも中にはございます)

 鉄は熱を蓄える力が強く、これが美味しさを生み出し、こびりつきを防ぐ力となるのですが、肉厚ほどその力は強くなります。南部鉄器の方が肉厚であり、その点からみると南部鉄器の方が優れています。(ただし一般の鉄のフライパンも、南部鉄器に負けないほどの肉厚のものもございます。)そしてこの場合、欠点として重くなるという問題がございます。

 南部鉄器は鋳型に鉄を流し込んで作られます。南部鉄器の表面には微細な穴が多くあり、大変油なじみがよいという特長があります。「鉄」自体油なじみがとてもよい素材で、一般の鉄のフライパンも優れているのですが、どちらかというと南部鉄器の方が優れています。

 鉄ですのでどちらも大変丈夫です。熱に強いという特長も同じです。またフッ素コートのように表面が劣化し性能が落ちることもありません。南部鉄器は特に一体成型が多く、取っ手などのゆるみがなく強靱です。 どちらのフライパンも正しく使って頂ければ世代を超えて使えるフライパンです。

 南部鉄器と一般の鉄のフライパンを比べると、南部鉄器の方が一般的に重いです。調理の時に振るということは難しいです。熱源に固定させて、ヘラ等で調理して頂くようになります。一般の鉄のフライパンは、振って調理することが可能です。一般の鉄のフライパンの方が小回りがきくといえます。

 鉄という素材は、使い込んでいくと、独特の風合いが生まれます。一般の鉄のフライパンは使い込んだ黒光りする肌が魅力になってきます。 南部鉄器は砂を使った鋳型から生まれる肌が美しく、高いインテリア性を発揮します。




調理後、毎回油を塗らなければいけませんか。

 取り扱い説明書には、調理後、油を塗るように書いてあるものが多くあるようです。私の場合、洗った後、毎回は油を塗っていません。(もちろん塗ってもいいです)お湯か水できれいに洗い、火にかけ、水分を飛ばします。(この水分を飛ばす作業が最も重要です)これを続けていけば、良好なフライパンへと変化していきます。但し、油を使わない調理、中性洗剤を使ったときは、表面に油を補給してあげてください。またフタにつきましては、洗った後、ふきん等できれいに拭いてください。また時々フタの表面に油を補給してください。
 中性洗剤はできるだけ使用しないようにしてください。せっかく馴染んだ油がとれてしまいます。しかしながら、汚れがひどいとき、匂いが気になるときは、使って頂いて結構です。油に馴染んでいても、汚れていては意味がありません。きれいであることが重要です。
 フライパンを良好に保つ秘けつは、きれいに洗い、火にかけ水分を完全に飛ばすことです。そして使用頻度を上げることです。




「オーブンパン  25」のフタのお手入れについて、詳しく教えてください。

 フタは通常、裏のみ洗います。中性洗剤は使わないようにしてください。(表面は汚れがひどいときのみ洗ってください。)洗った後は、乾いたふきん等で丁寧に水分を拭き取ります。そして時々表面に油を補給してください。また油を使わない調理の時は、表面に油を補給してください。
 フタ裏も調理の時に油を浴びます。直接調理に関係ないからと中性洗剤で洗うことは、防錆上、よくありません。汚れ、匂いがひどいときのみにしてください。




お肉をいれるとくっついて、最後はぼろぼろになってしまいます。

 お肉に熱を加えると肉の中のタンパク質が熱と反応して、こびりついてしまいます。私はこれを避けるために次のようにしています。
 まずは軽くフライパンを熱して油を引き、全体に油を回します。そしてさらに加熱して、フライパン全体に十分に熱を行き渡らせます。そして肉を入れます。ここでしばらく熱を加え、肉には触れません。肉全体に熱が回ったと思ったら、ターナーを肉の下に差し入れ、勢いよくはがします。(この勢いが意外と大事です)熱が肉に行き渡っていたら、その後はくっつきません。焦りは禁物です。最もあまりゆっくりしていたら焦げてしまいますが。お肉は冷蔵庫から出したばかりの冷たいものですと、くっつきやすいです。常温に戻しておくとだいぶ違います。




表面に小さい穴、小さいくぼみのようなものがあるのですが。

 南部鉄器は滑らかな鉄をプレスして作るのではなく、砂の型に、溶かした鉄を流し込んで作ります。微小な穴は製作過程において、自然にできるものです。使用にさしつかえはございません。




オーブンパン25は電磁調理器(IH)に対応していますか。

電磁調理器100V、200Vに対応しています。
南部鉄器は、鉄ですので有磁性があり、堅牢で電磁調理器に合った素材です。




「南部鉄器 オーブンパン 25」の厚みを教えて下さい。

本体の底 3.5mm
本体側面 3mm
蓋 3~3.5mm
となっております。




鋳物製品はすべて南部鉄器ですか。

 いいえ。違います。
南部鉄器の名が全国的に知られるようになり、昭和30年代になると、県外でも多く作られるようになったと聞いています。その中には粗悪な模倣品もあったようです。ブランド「南部鉄器」を守る必要があったのですね。(下記参照)
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・・・・・・・・昭和34年には岩手県内の既成鉄器企業が結集し、南部鉄器の名称を保持して品質を守ることを目的に「岩手県南部鉄器協同組合連合会」が設立されました。出資団体は盛岡市の南部鉄器協同組合と水沢市の水沢鋳物工業協同組合の2組でした。これにより「南部」という文字、名称が商標として登録され、以後南部鉄器は岩手県の製品だけに限定されることとなったのでした。
(理工学社発行 堀江皓著 南部鉄器より)
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オーブンパンでのごはんの炊き方を教えて下さい。

オーブンパン25㎝の炊飯について(参考・目安)

洗米の後は夏場で30分、冬場で60分ほど水に浸します。
水の量は、お米の量に対して少し多めくらいが良いと思います。3合なら600~650㏄くらい(新米の場合は3合で550~600㏄くらいが目安です)
2回目からは好みに合わせて水加減を変えるなどして炊いてみるといいと思います。

炊き方は中強火で沸騰させ、その後は中弱火で10分程度、蓋を空けまだ水分が残っているようなら弱火で2~3分ほど追加加熱してください。
最後に30秒ほど中強火で加熱するとおこげも出来るでしょう。

火からおろし、蓋をしたまま10分程度蒸らして出来上がりです。

火加減などを多少間違えてもそれほど失敗にはならないのがオーブンパンの特徴です。
何度か炊いているうちに自分好みの水加減火加減の感覚が身に付いてくると思います。

  -------株式会社壱鋳堂 代表 佐藤氏より




南部鉄器のフライパンや鍋で調理すると鉄分が補給できると聞きますが?

南部鉄器の鉄鍋、フライパン、鉄瓶等からは吸収されやすい2価の鉄が溶出します。現代の食生活に不足しがちな鉄分の補給に有効です。鉄には2価の鉄と3価の鉄がありますが、鉄が人体に吸収される場合、2価の鉄として吸収される仕組みになっています。2価の鉄は大変吸収の良い鉄と言うことになります。ほうれん草のように消化の過程を有しないそのまま鉄という栄養分です。素早く吸収されます。 南部鉄器で調理された食材には、ステンレス鍋で調理された食材に比べて多くの鉄分が含まれています。
尚、表面にホーロー加工されたものからは、鉄分は溶出されません。



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