うるし(漆)について
資料提供 酒井産業株式会社 |
・うるしは、うるし科の植物(うるし、マンゴー)の樹液から獲る自然の恵みから、人間の知恵が生んだ自然塗料です。 ・うるしの木は東洋にしかありません。 ・陶器をChina(チャイナ)と言いますが、うるしはJapan(ジャパン)と呼ばれ、世界中が認める日本の誇れる技法なのです。 ・塗ったうるしは、他の塗料のように太陽にあてても乾きません。 ・うるしが乾いて固まるには適度な温度(20℃~30℃)と、湿度(75%~85%)が必要です。人が見つけた知恵なのです。 ・水分が蒸発するとき、化学反応で主成分のウルシオールが酸化して、ウルシオール同士がつながり強固な個体となり、丈夫さを創り出します。 ・うるしは非常に粘りが強く、吹き付け塗装でなく手作業塗装になります。 ・油を加えない良質のうるしは、塗り上げただけで落ち着いた深みのある色合いになります。乾燥後、表面を研き、磨きあげて光沢を出し、美しくつやを出したものを蝋(呂)色といいます。 ・合成樹脂塗料は、年月がたつにつれてキズつき易いのに対して、うるしは逆に深みを増します。 ・うるしはペンキなどのようにすべての色が出せません。鉄分を加えた黒と、顔料を混ぜた朱、黄、緑、赤茶色(うるみ色)の5色が代表的な色です。 |