とち椀ができるまで・栃の木について
木地加工工程 | 摺り加工工程 |
1.荒挽き木地 |
荒挽き鉋(かんな) | ||
木地を大まかな形に削る際に使用します。 |
2.仕上げ木地 |
仕上げ鉋 | ||
荒挽きした木地を椀木地に削るための仕上げ用の鉋。 |
3.摺り |
漆を摺り込む際に使用する刷毛。腰あのある女性の髪の毛で作られています。 |
4.7回塗り |
飴色の風合いは、生漆(きうるし)を贅沢に、時間をかけて、七度拭きあげる「拭きうるし」という塗り技法から生まれます。 左画像 七度塗った状態の変化をまとめた画像です。 |
栃の木について <分布> ・落葉性の高木で、本州東北から北海道の南部に最も多く、四国や九州にも生息する。近縁種として、ヨーロッパ産のセイヨウトチノキがあり、フランス語の「マロニエ」として、パリの街路樹はよく知られています。 <特徴> ・高さ25m、太さ10mを超すものも珍しくない高木で、葉も葉柄も長く50cmにもなります。 ・初夏には穂状の花序が顔を出し、ミツバチが好んで吸蜜に来ます。 ・種子は栃の実として、米が獲れない山村では、ヒエやドングリと共に主食とされ、また飢饉の際の非常食としても重要視されてきました。 ・栃の木は心材も辺材も淡い黄褐色で、材質は緻密で絹のような光沢が美しく、さまざまな工芸品にも用いられています。 |
|