トングは便利!

広まるトング
手先が不自由な人にも役立つ    菜ばし代わり  家庭の調理で
読売新聞 2001年 5月29日より
トングは大変便利な道具です。また高齢者などにも扱いやすく、「人にやさしい」道具と言えます。
 調理にトングを使う人が増えている。はしに比べて料理や素材を簡単につかんだり、挟んだりできるためで、最近は竹製や先端が計量スプーンになっているものなど様々な種類が登場している。菜ばしの代わりに重宝している高齢者も多く、台所にますます広がりそうだ。
トングは英語で、つかんだり挟んだりする調理道具。欧米では、スパゲティをつかみ上げたり、ステーキを裏返したりするなど(ターナーとしても使っていますね)、様々な用途に使われ、家庭には必ずといっていいほどある。
 日本でも、イタリア料理などを楽しむ人が増え、トングを使う人も多くなった。それが最近では、高齢者がいる家庭にも広がっているという。
 消費生活アドバイザーで道具学会会員の鈴木広恵さんは、ある時、父親が割りばしを使ってオーブントースターから熱々のトーストを危なっかしい手つきで取り出すのを見た。「トングならもっと簡単にできる」と勧めたところ、簡単にトーストを挟んで取り出せ、喜んで使うようになり、やけどの心配もなくなったそうだ。「手の力が弱くなった高齢者だけでなく、はしが苦手の人や障害を持つ人にも役だっているようです」
 もちろん、鈴木さんはふだんの調理に重宝している。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 レトルト食品を熱湯から取り出す時に「素手ではやけどしそうだし、はしではうまく取り出せないから」と、トングを買いにくる人もいるそうだ。
 調理用品メーカーの川嶋工業(岐阜県)では「トングはあると便利だという認識が広がってきたようです」と言う。
▲OXO ロック付トングのページ ▲柳宗理キッチンツール ▲工房アイザワ・ステンレス小道具