ウェブマスター日記 「伊香保」


僕が最も訪れた温泉地といえば、間違いなく「伊香保」※だ。たぶん何度来たか数え切れない。ただし、プライベートで訪れたことは一度もない。すべてが仕事がらみだ。だから周辺観光地を巡ったことは一度もない。
今回もやはり仕事関係。夕方4時集合の翌朝解散。おまけにその日は土曜日にもかかわらず、帰ってすぐに会議。観光気分になどほとんどひたれない。
※伊香保・・・群馬県にある。日本の名湯として名高い伊香保温泉の町。長い歴史を誇る。
10:30 会社には行かず、朝、家で仕事をして、池袋駅に向かう。そして赤羽まで行き、高崎線に乗る。電車は鈍行に毛の生えた快速だ。新幹線は乗る距離も短く、たいして時間的に早くもなく、お金もかかるのでやめた。そして高崎で降りて、上越線に乗り、渋川に向かう。その途中の車窓から見える、遠く伸びやかに広がる丘陵地帯の緑が好きだ。
13:30渋川に到着。駅を降り、近くの駅前食堂に入る。旅という気分にはほど遠いが、旅の楽しさは寄り道だ。特に何気なく入る、あか抜けない地元の食堂はなぜか旅情を誘う。
14:00伊香保温泉行きのバスが駅前から出ている。それに乗り込み目的地に向かう。観光客のために大きな文字で伊香保温泉までの料金が張り出されている。金額は¥550円。バスは上り坂を、あまり余裕のないエンジン音を響かせ、ゆっくり登っていく。降りる場所を間違えないように外の景色を注意深くながめた。
14:30伊香保温泉の中心部のバスターミナルに到着。近く観光案内板を見て自分の行く旅館を確認した。
最初はしばらく上り坂が続く。久しぶりに遭遇する上り坂。少し息が切れる。こんなんでは東京の小学生がよく行く高尾山にも登ることは困難と自覚する。しばらく登ると有名な「石段街」方向を示す案内板が掲げられていた。その看板は登りの進行方向から右に折れるよう促す指示になっていた。ここで上り坂から解放。その道は路地と呼ぶに相応しく、車が通れるが、すれ違いができない程度の狭い道だ。一見何の変哲もないと思ったその路地は、一瞬別の空間に迷い込んだような、大正ロマン漂う異次元空間だった。
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しばらくすると「石段街」と交差した十字路に辿り着いた。ここで右に折れ、この石段街を下っていくと目的地の旅館がある。ここで情緒ある町並みをまたカメラにおさめた。おみやげやさん、懐かしい射的屋さんなどが軒を連ねている。
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旅館に着くと途中で味わったほんのわずかな旅気分は終わり。ただ旅館で入った水深1m。茶褐色した源泉からそのまま引いた湯で、かけ流しの風呂は見事だった。
水深1m。予定通りというか期待したとおりというか、一人の仲間が、一般的な風呂の水深の尺度で風呂に入り、その刹那あまりのギャップに体が反応せず、足をとられた。確か事前に水深は知っていたはずだが?きっとこの人は、バナナで足をとられ転ぶ古典的な人だろう。

翌朝は朝食をとりすぐさま宿を後にした。下記写真は朝撮った石段街。
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