鉄のフライパンが好き

フライパンが好き
鉄のフライパン
  私は、数年前からメインのフライパンを、フッ素コーティングされたフライパンから「鉄」に変えました。強火の料理がしたかったことと、感覚的に卵を入れた時とかの、ジュワーという音を楽しみたかったようです。また鉄そのものの質感や肌合いに魅せられたのかもしれません。
味の方は確かに、チャーハン、野菜炒め、ステーキなど格段に美味しくなったと思っています。(家族も同感なのです)そして我ながら感心することは、フライパンを全く焦がしていないということです。
今は「鉄のフライパン」に大変愛着をもっています。

 鉄は熱に強く、また熱の保持力が高い特徴があります。中華料理の調理法をテレビでご覧になると思いますが、強い火力で短時間に調理しています。これは、鉄の特徴を最も活かした調理です。強い火で、鍋の温度を上げ、短時間での調理で、食材の旨味を封じ込め、美味しく仕上げます。この場合、アルミでは高温に耐えることができませんし(イタリアではアルミのフライパンをよく使いますが、これはソースをからめたりするのに使うので手際よく軽いアルミが向くのでしょう。)またテフロンも高温に弱いのです。

 それとお気づきと思いますが、短時間で調理するため、中華では、金属のお玉を激しく鍋にぶつけ、かき回します。これも、鉄でないとできません。鉄のもつ強度が必要なのです。鉄はどんなものでかき回しても平気です。余計な気は使わないですみます。また焦がしたりしても、最初の状態に何度でも戻せます。そして使うほどに油が馴染み具合が良くなります。表面が劣化して性能が落ちるフッ素コーティングされたフライパンとは違います。
鉄のフライパン

 フライパンの中に鋳鉄でできた厚口のフライパン(岩鋳)があります。これは、手際よく振り回すことはできませんが、その変わり熱の保持力が抜群ですので、強火調理はもちろんのこと、肉厚鉄器が作り出す均一の柔らかい熱を利用したオーブン的調理も持ち味となります。ハンバーグ、ステーキ、餃子、パンケーキなど、最高の味に仕上げます。

最後に忘れてならないことは、鉄分の補給ができることです。
特に女性の方に鉄分不足が多いと聞きます。かって鉄鍋が多く使われていた時代は、鉄分不足がなかったという話もあります。鉄の調理道具から放出される鉄分は、良質で大変吸収が良いものです。健康増進にお役立ていただきたいと思います。
フライパンを使うにあたって
ご注意:
下記の方法は通常の鉄フライパンの場合です。鋳鉄(岩鋳)のフライパンは方法が違います。
ご注意下さい。
鉄のフライパン  最初が肝腎です。焦げないフライパンをつくる第一歩は、フライパンを新しくおろすときの「空焼き」と「油ならし」です。通常錆止めの塗装が塗ってありますから、これを強火で焼いていきます。(換気に注意してください)その後自然に冷まし、洗剤等で洗います。私の場合、もう一度軽く空焼きして、油を充分に馴染ませます。これで完成です。

 調理するとき(野菜炒めを例にして)肝心なことは、※フライパンを先に十分熱し、後から油をいれることです。逆にしてはいけません。最初によく熱する事で、鉄に熱が蓄えられ、熱ムラがなくなり、こびり付きを防ぎます。そしてご家庭での火力の弱さをカバーしてくれます。(十分安全に御注意下さい)私の場合、最初フライパンからうっすら白い湯気のようなものが立ち上るぐらい(本当にほんのちょっとです)まで加熱し、食材をいれています。調理に入りましたら、フライパンの温度を急激に下げないよう、食材を大量に入れすぎないで下さい。(ちょつとむずかしい?) また冷蔵庫で冷えた食材をすぐに使うこともよくありません。できるだけ常温に戻して調理してください。常にフライパンに一定の均一な熱がかかるようにすることが肝要です。そうしないと、こびり付きの原因になります。そして旨味を逃さないためにも、短時間で炒めること。これが結構、決断と勇気がいります。
調理後の洗い方は、弊社ホームページの料理道具のつきあい方を参考にして下さい。
これらを繰り返し行うと焦げない鉄のフライパンができあがります。
鉄のフライパンにだんだん愛着をもってくること請け合いです。

テフロンの名誉の為に申しておきますが、魚のソテーなど弱火調理にはテフロンが力を発揮します。

※フライパンに十分の熱量が蓄えられることが重要です。フライパンを最初に十分加熱する方法として、、中火以下で熱する時間を比較的長めにとる加熱のやり方もございます。

ご注意:最初の加熱が重要だからといって、煙がもくもく出るまで熱して油を注ぐ方がいらっしやいますが、これは加熱し過ぎです。火が入ることがあり危険ですし、油が急激に酸化してしまいます。お止めください。
■参考に
鉄のフライパンとは 平松洋子著 「台所道具の楽しみ」より

強い火に適す。1000度の高温に耐えうる。アルミは660度。熱伝導率は、アルミ、銅より遅いが熱をしっかり保持する力に優れる。        

焦がさない調理
鉄をから焼きすると、表面に多孔質の酸化皮膜ができる。この皮膜ができたところへ油を注ぐ。先に油は注いではいけない。無数の微少の孔の中に油がしみこむ。つまり油が馴染んだ状態になる。


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