男子厨房に入るべし!
僕は、時々料理をつくる。例えばカレー。市販のルーは使わない。カレー粉、ガラムマサラ、ターメリック、レッドペッパー、ガーリック、シナモン...香辛料をそろえる。トマトは酸味の少ない完熟トマトを探す。酸味があっては駄目。玉葱は、細かく刻んで丹念に炒める。また小麦粉は、使わない。そのかわり別にさらに玉葱をミキサーにかけてとろみをつける変わりに使う。ともかく自己流だ。レモングラス(これはタイ流?)を入れたいと思えば探す。どこの国の料理だかわからない。時にはインスタントコーヒー、ヨーグルト、トマトピューレを使う。トマトピューレは保存があまりきかないので、クレームがママからはいる。調味料はもちろん計らない。計っていてはつまらい。料理は意外性だ。だから面白い。
料理ができあがると家族に対して、のうがきが始まる。自分でも思うのだけれど、人に対して、僕の作った料理は、どれだけ美味しいか押し付けるきらいがある。完全にある。静かに感想をまてば良さそうなものだが、それができないのだ。たぶんみんなはそういうことで、素直に感想を述べることができないのだと思う。そしてママよりも美味しいだろうと子供達にさらに押し付ける。男の方が、料理ができるとまたさらに。ママは、「これだけお金をかけて、時間をかけて、台所をぐちゃぐちゃにして、美味しい物ができないのはおかしい。主婦は、毎日食事を作っていてそんな手の込んだことはできない。それに家計がもたない」とのたまう。このせりふは、けっこう日本の主婦に多い台詞(セリフ)ではないかと思う。
そういえば、僕は、後かたづけはしたことがない。それはそうだ。料理をしてやって、さらに片づけをしたらやりすぎだ。でもママから見ればかえって面倒な面もあるのだろう。たぶん片づけをしない料理は、料理ではないのかもしれない。悪いことに僕の姿を見たせいか、漫画の「おいしんぼう」に触発されたのか、息子まで挑戦する始末だ。もちろん狭い台所を実験室状態にさせるのだ。もちろん片づけはするはずもない。
よの女性の皆様 こういうご主人がいらしたら、お許しを乞いたい。
こういう男は、性格が本質的によい。本質的に家族思いなのだ。
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