植物油をもっと知ろう

植物油は、1gあたり約9キロカロリーで、糖質、タンパク質の約2倍のカロリーがある。カロリーは、高いが、血液中のコレステロールや中性脂肪を下げる不飽和脂肪酸、体内の酸化を防いで老化やガンを予防するビタミンEが豊富含まれている。これらの含有量は油によって違う。

ビタミン 「A」 「D」 「E」 などは細胞膜や血液、ホルモンなどの原料になる脂溶性ビタミン。脂は、これらのビタミンの吸収を助ける働きがある。油の摂取が不足すると、肌がカサカサになったり、暗闇に目が機能しなくなったり体のあっちこっちにトラブルが発生する。

1日の脂質の摂取目安は50g前後。その半分は植物油でとりたい。

カロリーが高く必要以上にとるのはいけないが、植物油は、生活習慣病を予防する大事なもの。上手にとりたい。
種類 植物油に含まれる主な不飽和脂肪酸の働き
オレイン酸 悪玉のLDL コレステロールだけを減らし、動脈硬化を予防する。
リノール酸 血中のコレステロール値を下げる働きがあるが、とりすぎると、善玉のHDLコレステロールまで減らしてしまうので注意。また過剰摂取の弊害として、アレルギー性の症状が発症しやすくなったり、免疫力が低下しやすくなったりすることなどもわかっている。
α-リノレン酸
体内に入るとFPAやDHAに変わり、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、脳卒中、高脂血症といった病気の予防・改善、ガンの発生・増殖の抑制などの働きをする。リノール酸のとりすぎによる弊害の解消、ボケ防止にも役立つのではないかと期待されている。


植物油の種類 100g中の
ビタミンE効力
(mg)
オレイン酸
含有率
(%)
リノール酸
含有率
(%)
α-リノレン酸
含有率
(%)
オリーブ油 7.6 75.0 9.2 0.8
ごま油 2.6 38.6 46.0 0.5
米ぬか油 26.1 41.9 37.1 2.5
サフラワー油 27.4 12.8 77.9 0.6
大豆油 14.9 23.3 53.9 8.6
とうもろこし油 20.7 34.6 50.0 1.5
なたね油 16.9 16.5 16.2 9.5
ひまわり油 39.0 16.9 71.1 0.8
綿実油 29.8 19.6 55.6 0.6
落花生油 6.4 42.2 34.7 2.6

※農林水産省食品油脂課「油脂・油糧ハンドブック」より

PHP研究所 西崎 統・鈴木 園子 著 「専門医がやさしく教える 食品成分表」より



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